六和再生研究所のアパレル雑貨部門では、明治・大正・昭和初期の日本の鞄や洋服、アクセサリー、雑貨を資料をもとに現代に蘇らせ、海外販売を中心に国内にも販売するという活動を行なっています。

アパレル雑貨部門は他の自動車部門・教育部門とは異なり、オリジナルのむつわブランドを作成、日本の新たなファッションブランドとして世界と戦うブランドを目指しています。

©️2022 MUZWA

ブランドロゴはプロジェクトリーダーの日本大学中山侑希乃がデザインしたものをメンバーでブラッシュアップしました。

現在は大正時代の学生鞄を作成しており、ブランド「むつわ」最初の作品として、作成過程をドキュメンタリー番組にしております。

なぜ海外を中心に販売するのか?

私たちは製品を作る際に海外販売を中心に考えています。この判断に至った理由は2点あります。

①日本人の購買意識

皆様は鞄や洋服を購入する際に何を意識されていますか?

おそらく多くの方が、価格、品質、デザインそしてブランドを意識して購入するものを決めているのではないでしょうか。

そしてこの中で価格とブランドは特に重要な要素でしょう。仮に全く同じ品質、デザインの鞄があると仮定して、片方は無名ブランド、もう片方は有名ブランドのものであったとき、ほとんどの方は有名ブランドの鞄を選択すると思います。これがブランドの力ですよね。そして日本人は特にこの有名ブランドに対するこだわりが強いと我々は感じています。

若年層では偽物であっても、有名ブランドの鞄(を模したものが)が多く流通し沢山の人が購入しています。もちろん品質では本物には及びません。中高年層でもバブル景気を経験した世代は有名ブランドへのこだわりが強く、欧米の有名ブランドバッグをステータスや趣味として購入し、使っています。どの世代をとっても日本人は有名ブランドが大好きな方が多いのではないでしょうか。

当然有名ブランドが好きなことは決して悪いことではありません。ですが我々のような新興ブランドとしては不利な状況であり、有名ブランドと戦うためには価格と品質を武器にするしかありません。確かに今世界中に店舗を持つ日本のアパレル企業もこの価格で、消費者の心を動かしました。

しかし価格を武器にするには大きな障害があります。それは人件費と材料費です。私達は「日本を元気にする」をモットーにmade in japanにこだわっています。日本で製品を手作業で作る限り、人件費の安い国の大規模工場で作った製品には価格で勝てないのです。

そこで海外販売を中心に海外の方が喜ぶようなジャパニーズブランドを作るという方向になりました。海外の方であればまず日本という価値観をつけることができ、戦前日本の和洋折衷デザインも我々日本人より新鮮でしょう。

②日本と欧米の物価の違い

2022年9月現在、大規模な円安が進んでいます。それに伴い原材料価格や石油価格の上昇などほとんどの日本国民が打撃を受けています。そんな現在日本と欧米の物価差はものすごく開いているのはご存知でしょうか。日本の有名アパレル企業の国内外の同商品の価格差は日米で1.7倍、日独で1.4倍となっています。単純計算ですが日本で10,000円の商品がアメリカでは17,000円で販売されているということです。これを聞いてショックをうける方もいるのではないでしょうか。

そこで近代化当時の日本に立ち帰ることにしたのです。かつての日本は海外にものをどんどん売って豊かになり、世界を代表する経済大国、工業国になりました。まさに六和再生研究所が対象としている時代です。であれば、我々日本の学生達が、当時の近代化精神を持って「世界に乗り出し、外貨を日本に持ってくる。そして日本をもう一度豊かにする。」という意識で活動しようということで海外販売を中心とすることになったのです。

そして逆輸入という形で日本の皆様にも認知していただき、ぜひお使いいただければと思います。

これからも六和再生研究所・むつわをよろしくお願い申し上げます。

 

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